「発達障害者の就労支援 ~企業・当事者の立場から・就労は障害を軽減する~」  講師:富士ソフト

 講師:富士ソフト企画株式会社 秋葉原営業所 
所長 遠田千穂氏
大塚 経氏 
佐藤友基氏

 23日、長崎市立図書館 多目的ホールにて6月に引き続き、富士ソフト企画株式会社の遠田千穂氏ほか2名の講師を迎えて講演会が開催されました。

 多目的ホールいっぱいの参加者で会場は埋めつくされ、田上富久長崎市長の挨拶の後「障がい者雇用の現場から」と題して講演が始まりました。

 私にとって遠田様の講演は4回目なのですが、何回聞いても新しい発見があります。

 それはなぜかというと富士ソフト企画の企業理念・行動指針を本当に毎日実践し現状に満足せず、常に一歩先の目標を掲げ、社員ひとりひとりの意識が高く、業績につながっているからでしょう。

 会場にいらしゃることができなかった方々のために特に心に残ったことを上げてみました。

① 今障害者雇用の現場では、他の障害者のサポートができる障害者が求められている。

② 目標はこうなったらいいなという望成目標とやるべき小さい目標である必達目標の2つの目標がいる。

③ 健常者が障害者を支えるのではなく、障害者が健常者をサポートするという発想の転換を図る。(メンタルヘルスなどの問題から)

④ 雇用にあたり、最初は困難を伴うが、まずは当事者同士に任せて彼らの力を信じて待つのが良い。 トラブルは次第になくなってくる。
四障害の方々の特性を生かしてチームを組むとおたがいの良さを引き出しやすく、能力を発揮しやすい。

相乗効果として発達の方の心の安定、精神の方の薬剤の減量知的の方のIQの上昇、身体の方の機能回復など。

このことから働くことによって回復するので、訓練したあと仕事に就くのではなく、職場で仕事をしながら回復させるという考え方で取り組む。

⑤ 企業は福祉側からの支援を求めるのではなく、自ら第2号職場適応援助者の資格をもった社員を育てるべきである。

⑥ まず、会社にくることが大事。フレックスタイムを利用し遅れてきても周りは責めない。

⑦ ペアでの作業を基本とし心の負担を減らす。(まとまった人数で雇用するほうが定着しやすい)

⑧ 残業に頼らないためにも特に中小企業は生き残りをかけても障害者を雇用すべきである。

⑨ あなたでしかできない仕事なんですよ。と会社にとって必要な存在であることを伝え続ける。
 
以上、 精神障害者雇用率日本一、発達障害者離職者ゼロの特例子会社はまだまだ進化しそうです。

 出来ることから取り入れて、もっともっと障害者の方々が活躍できる長崎の街になるといいですね!

 今回の講演会を主催して下さった長崎市障害福祉課の皆様、長崎のためにおいでくださった講師の皆さん、長崎営業所の皆さん本当にありがとうございました。